旅のような何か

ブログ内では浪人生活を振り返っちゃったりして、受験終了ムードを醸し出しているものの実際終わってなくて、ただ合格する可能性が著しく低い大学の試験を明日受けて、それでやっと私は本当に受験生を辞めることができる。

今私は試験会場に向かうため盛岡行きの新幹線の中にいる。
隣の席が怖い人だったらどうしようかという不安もあったが、窓側の席にはお父さんと同年代くらいのスーツのおじさんが座っていて安心した。


一人で遠出するのはあまり怖くない。
それは多分自分が思っている以上に人々が優しいのを知っているからかもしれない。
小学生の頃、一人で飛行機に乗って北海道に行ったことがある。父親の実家が北海道にあるので家族では何度も行ったことがあったけれど一人でいくのは初めてで流石に怖かった。
指定の席にたどり着くと、窓側にいたのは私服のおじさんで、男の人というだけでもちょっとびびってたのに離陸してからビールを飲み始めるもんだからこちらとしては怖くて仕方なかった。
しかも「お嬢ちゃん一人でいくの?」といきなり話しかけられてもう心臓バックバクだったなぁ。
でも話してみるとなんてことはない普通のおじさんで、いやむしろ親切で面白いおじさんで、飛行機が千歳に着く頃には別れるのが惜しくおもえるほどだった。
おじさん元気かなぁ。ごめんね獣医さんにはなれなかったよ。


思い返してみると、私は出会いに恵まれていた気がする。
あのおじさんにも、金沢で甘栗食べながらおしゃべりしてくれたおばあちゃんにも、きっともう会えない。まさに一期一会だ。
今日から二泊三日、素敵な出会いがあるといいなぁ。


受かる可能性は低いが適当なのは嫌いなので試験では全部出し切ってこようと思う。
受験科目は数学。
生物とか英語なら今頃用語集やら単語集やらを見返して、試験当日「あーこれ直前に確認しといて良かったーラッキー!」ってなる可能性に期待するところなんだけど、数学はどれだけ焦らず平常心で問題と向き合えるかが大事だとこれまでの入試で嫌ってほど思い知らされたので、今は新幹線の窓からの景色を楽しもうと思う。

晴れてて良かった。山並がすごく綺麗だ。


またね。