先立たれる側がすべきことは

飼っている猫が昨日の朝、12歳と2ヶ月の命を終えました。
肺に腫瘍が出来て、8月に余命宣告を受けて、それから一ヶ月ちょっと余命宣告を覆して、ゆっくり息を引き取りました。
みぃちゃんっていうんだけど、エメラルドグリーンの目をしたとても綺麗な女の子なんだ。
小学校4年生の時に我が家にやってきて、その頃険悪だった家の空気を丸くしてくれた救世主であり、私に獣医師の夢を与えてくれた存在でもある。

残念ながら私は死ぬ瞬間に立ち会えなかったんだけど、両親から「早く帰ってこい」ってラインがきた瞬間は全然実感わかないんだけど、脳の奥は分かっていたのかどんどん涙が出てきた。
なんで泣いてるのか分からないけど、止まらなかった。

落ち着いてから、出来ることをしようと思い、エンゼルケアをすることを決心した。脱脂綿とガーゼ、花を買って家に急いだ。今思えばみぃちゃんの死以外の事に頭を向けないと涙が止まらなかったからあんなにテキパキ動いてたのかもしれない。

家に帰って、その姿を見た時、流石に号泣した。
生きているみたいだった。名前を呼んだらしっぽをピクッとさせるんじゃないかと思った。
触ると冷たくて、耳や歯茎に血の色はなかった。
抱っこして、ようやく死んでしまったことを本当に理解した。

そこからはもう、作業だった。
お腹を押して体液を出して、穴に綿を詰めて、体を綺麗に拭いて、箱にタオルをかけてベッドを作った。頭を少し高くしてやると本当に普段通りの寝姿になって、私は自然と頭を撫でてしまった。
お花を添えると凄く安らかだった。
エンゼルケアを自分の手でしたことによって、少し気持ちの整理がついた。

今日は両親ともに仕事だったが二人とも早く帰って来てくれて、お花を買ってくれていた。「考えることは同じだね」と、少し笑った。

明日、火葬をする。
一緒に燃やしてもらうために、みぃちゃん宛にお手紙を書いた。
どうか伝わりますように。


病院で亡くなった場合エンゼルケアは動物看護師が行うのが普通だけど、今回やてみて、これは飼い主がやるべきだと思った。
少なくとも私は、悲しさよりも「送り出してあげよう」と、前向きな気持ちになれた。